深夜に沸き起こる“ヘンな食欲”に、もう悩まされない! 7つのヒント



夜にわいてくる食欲、どうにかしたい……悩んでいるのはあなただけではありません。米国エモリー大学・内分泌学のスコット・アイザックス医学博士は、「夜は、昼間よりもはるかにお腹が空きやすい時間なのです」といいます。

空腹を感じるのは、生物学的に自然なことです。オレゴン健康科学大学の最近の研究では、私たちの体のリズムは、夜に甘いものやデンプン質、または塩辛い食べ物が食べたくなるようにできていることがわかっています。食べ過ぎなければ、遅い時間に食べても大丈夫です。でも、あまりにも食欲がわいて困るほどなら、これから紹介する7つのヒントを参考にしてみてくださいね。

1)ビタミン・ミネラル不足

多くの場合、“ヘンな食欲”は、栄養バランスが崩れているときに起こります。ありがちなのは、ビタミンやミネラルが不足しているとき。でも、“食欲”として起こるのは、例えば「ビタミンCを摂りたい!」というものではなく、「炭水化物を食べたい!」「甘いものを食べたい!」というもの。

このため、アイザックス博士は、「日中、“さまざまなものを食べる”」ことの必要性を訴えます。多くの食品を食べれば、それだけさまざまな栄養素を摂取することができます。夜中に起こる“ヘンな食欲”を防止するためにも、昼の間にバランス良く食べていることが大切なのです。

2)何かをする

アイザックス氏は、ポテトチップスやミントチョコレートチップ、アイスクリームのように、特定の何かが食べたくなっている場合、ほとんどは“心理的な要因”だといいます。それらはおそらく、食べる必要はありません。しかし、いちど起こったそれらへの食欲を無視するのはそう簡単にはいかないから、厄介です。

意志の力というのは、筋肉のようなもので、ある研究では、“意志の力“は日中に使い果たしているため、夜には体も意志の力も弱まっているとされています。ではどうしたら?

それには、食べ物を離れることしかありません。浴室をきれいにしたりして、気分転換を図るほか、食欲を減少させるといわれるメントールの香りのペパーミントガムを噛むなど、何かしら別の行動をしてみることです。

3)より多くのタンパク質を食べる

2013年のミズーリ大学の研究では、卵や赤身の牛肉を含む高タンパク質の朝食を摂ったグループは、同じカロリーの穀物が主体の朝食を食べたグループよりも、日中の間食が減ることがわかっています。夜にお腹が空いて仕方がないという人は、日中の食事でタンパク質を増やすことを意識してみましょう。

4)脂肪燃焼効率を上げる

2012年、英国ジャーナルに発表されたスポーツ医学の研究では、1日10分~40分の運動は、セルフコントロールに役立つ脳を活性化させるとされています。心拍数をアップさせることで、意思決定や衝動制御に関与している脳の部分に血流と酸素が送り込まれるためと考えられています。

また最近の栄養学の研究では、高強度のランニングを60分間おこなった男性は、高カロリー食品を見せられても食べたいと思わず、低カロリー食品に興味を示したこともわかっています。

5)柔軟な心をもつ

食べたいと思うものとの間に、“精神的な距離”を置いてみましょう。本当にそれが体に必要かどうかを今一度自分自身に問いかけてみて、その食欲が「単なる思いこみ」であることを認識することです。
食べる前に、食べ物を目に入れないようにして2秒待ってみてください。本当に、その食べ物は「今すぐ食べなくてはいけない」ものでしょうか?

6)夕食には、低GI食品

夕食は麺や米といった炭水化物中心の食事から、野菜とタンパク質中心の食事にします。また、高GI食品よりも低GI食品を中心に。

GIとはGlycemic Index(グリセミック・インデックス)の略で、食後血糖値の上昇度を示す指標のことです。GIが高い食品は、一気に血糖値を上昇させ、GIが低い食品では、血糖値の上昇がゆるやかで、体にもゆっくりと吸収されるため腹持ちがよく、ダイエットにもぴったりというわけです。ちなみに、GIが高い食品とは、一般に“白い”炭水化物(白米、小麦粉製品など)やバナナ、じゃがいも。GI値が低いのは、野菜やタンパク質類です。なお、GIが高い食品も、GI値を下げる効果のある食物繊維や酢などを合わせて摂ることで、バランスをとることができるため、基本的には「多品目」を食べることで解決できます。

ちなみに、過体重または肥満の男性の食生活を調査したところ、高GI食品を食べると、さらなる高GI食品を食べたいという欲求が起こっていることが判明。結果、砂糖と炭水化物の往復…という食事内容であったことがわかっています。

7)TVを視るのをやめる

寝る前にテレビを見ていると、寝付きが悪くなることがわかっています。また夜更かしをすると、体内時計が狂って、ますます不眠症がちになります。
さらに、眠いときやスケジュールが過密なとき、食欲が増加することもわかっています。睡眠時間は7時間を確保し、毎朝決まった時間に目を覚ますようにしてみましょう。

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